ソクラテス以前・タレス他の哲学者

世界で最初の哲学者タレスは、世界は水で出来ていると考えました。
それまで神話的にものごとを考えていたギリシャの常識から考えると、発想力が素晴らしいのです。
考えてもみてください。
自分たちがずっと教えられていたことに対して、疑問を持つのは並大抵の才能ではありません。

たとえば。

あなたの周りには、陰謀論にハマった人はいませんか?
それもまた、教えられたことに疑問を持たず、ひたすら自分の考えに固執した人です。
彼らは、自分は悪くない、世の中が悪いと信じています。
ネットでそう教えられたからです。
自分だけが真実を知っていると考え、自分も他人も傷つけます。

NHKによれば、もっとも身近な人がハマったときには、全面否定せずに受け容れて、
論理が矛盾していたたり、おカネが絡むところはしっかり指摘しつつも、話題の共通項を探していくのが吉なんだそうです。
特に親がハマったときには、家族の理解が必要とのことでした。

わたしは、陰謀論にハマる人たちに対して、理解や共感を示すことが大切だと思います。

しかし、それと同時に、陰謀論が真実ではないことや、陰謀論に基づいて行動することが、自分や他人に危害を及ぼす可能性があることを、論理的に説明することも必要だと思います。

陰謀論にハマる人たちは、自分の信念に固執する傾向があるので、話を聞いてもらうのは難しいかもしれませんが、根気よく対話を続けることが重要だと思います。

 この例に見られるように、自分の常識にあらがうのは難しいのです。なのに、タレスはその常識を疑い、新しい観点を提示したのです。

タレスは最後に、すべては「神々にみちみちている」と言ったそうです。しかし彼はホメロスの神々を思い出さなかったことは確かだ、と『ソフィーの世界』に書いてありました。
タレスがどんな書物を残したのかはわかりません。タレスに限らず、ソクラテス以前の哲学者たちは、書物に自分の思想を書き残さなかったのです。

ネット情報によると、ヘロドトスがその著書『歴史』に、そういう哲学者たちの名前や思想の記録をわずかにのこしたのだとか。
タレスのあと、アナクシマンドロス(BC610~541年)ミレトスの人が現れます。我々の世界は何かから何かへと消えていく、沢山の世界のうちの一つに過ぎないと考えました。
まるでうたかたの世界ですね。

そのあとはアナクシメシス。彼は「空気」または「息」がすべての元素だと考えました。ところが、その考え方には、大きな欠点がありました。なぜある元素は不意に変化して、まったく別のものになったりするのか? それは大きな疑問だったのです。

そのあと2つの対立する哲学が出て来ました。
ギリシャの植民地エレアの哲学者、パルメニデス(BC540~480年)
a)何も変化することは出来ない。従って
b)感覚はアテにならない
ヘラクレイトス
 a)万物は流転する。そして
 b)感覚はアテになる。

エンペトクトス(BC494 ~434年)は、このふたりの不一致の原因は、元素がたった一つだ、ということからほとんど当たり前のように出発していることによる、と考えました。彼は自然には四つの元素(根・こん)があると確信、その元素は土、空気、火、水だと考えました。
アナクサゴラス(BC500~438年)は、自然は沢山のちっぽけな部品が組み合わさって出来ていると考えた。アテナイの哲学者第一号で、太陽は燃える火の玉だと主張したことで有名なのだそうです。
 アナクサゴラスはその主張のせいで、ギリシャの人々から「神を敬わない」と訴えられました。ギリシャでは太陽は神だったからです。
デモクリトスは「原子」を論じたため、唯物論者と呼ばれています。
ギリシャの歴史家ヘロドトス(BC484~424年)とツキジデス(BC460~400年)の両者は、自然哲学者について触れました。
そしてソクラテスに至ります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です