うる覚え聖書の話・宗教戦争はなくならない

003 海が割れるのよ~♪ えっ、ほんと?

というわけで趣向を変えた連載パート3は、モーゼの話です。

聖書のモーゼは、実在の人ではないらしいですが、かれが岸壁に立って杖をかざすと、「海が割れるのよ~」とどど~っと海が逆巻く、というシーンは、だれでも一度は見たことがあるかも知れない(ドラえもんにも引用されていた気がする)。

そんな奇跡を起こし、エジプトから逃げのびたイスラエル人たちですが、なぜそうなったかというとエジプトが自国で増加しつつあった移民であるイスラエル人を、奴隷にして働かせていたからだ、と聖書には書いてありました。

どこの世界でも、移民問題って深刻だね。日本じゃ在日問題があるし、アメリカじゃネイティブ・アメリカンや黒人の問題がある。

映画『十戒』では、ピラミッドの建設に関わった奴隷のイスラエル人が、鞭で打たれているシーンがあった記憶があります。歴史上それはウソだったらしいけど。

モーゼはそのとき、エジプトのファラオの娘に育てられていました。
モーゼが生まれた頃、ファラオがジャマなイスラエル人の幼子を皆殺しにする命令をエジプトに下していて、思いあまった母親が、ナイル川に我が子を入れた籠を流し(ナイル川はおだやかな川なので可能です)、どうなることかと固唾を飲んで見守っていたのでした


で、ファラオの娘がこれを見つけて、「かわいい(はあと)」と引き上げた(moses:川から引き上げた子)ことから、モーゼと名付けられたといいます。

貴種流離譚のはじまりです。川から流れてきたんだから、おまえは桃太郎か、というツッコミはなしにしましょう。ファラオに育てられつつも、育ての親は実の母親で(つまり乳母だった)、自分がほんとはエジプト人じゃないことを知っていました。

自分のアイデンティティはどこにあるのか。
悩んだこともあったかも。
で、ピラミッド建設現場をブラブラ散歩していたら、しっかりエジプト人がイスラエル人をむち打って酷い目に遭わせていたので、それを止めようとして誤ってエジプト人を殺してしまいます。

ファラオの子どもでも、殺人罪はただでは済みません。
モーゼは恐くなって、その場から逃げ出してしまいます。

 

 

ヘタレな主人公が、いかにしてリーダーになっていくのか。

聖書を読んでいくと、妻をめとって平和な暮らしをしていたかれに、あるとき転機が訪れます。羊を飼うために山にのぼっていたら、そこで燃える柴に遭遇。

そこから声がしたのでビックリ仰天!
モーゼはこの正体不明の声の持ち主に、自分がイスラエル人の神であり、エジプトの圧政からイスラエル人を解放するために、モーゼを選んだと告げられてしまいます。

モーゼは二度ビックリしますが、最終的にこの使命を受け容れます。

しっかりしろ、おまえがやらねばだれがやると自分で思ったのかどうかは知らない。

モーゼは弟のアロンとともにファラオに対面。
さんざん、自分たちを苦しめたエジプトに、復讐するかのように、
七つの災害を起こして、エジプト人を苦しめるのでした。

ファラオも、一回でイスラエル人をあきらめればいいのに、「神がかたくなにしたので」なかなかエジプト脱出のOKを出さないんですね。

ついに自分の子どもまで死なせてしまい、しぶしぶ、OKを出しました。

で、イスラエル人はエジプト脱出。
ところが、やっぱ気を変えたファラオが軍を率いて追いかけてくる。

前は海、退路はなし。
前はうーみ、むこうは佐渡よーホレ。(違)

そこで神が奇跡を起こした、というのが、冒頭のシーンになるわけです。
ざっとあらすじを書いていても、良く出来た話だなと感心しちゃいます。

おそらく聖書の中では、このモーゼの奇跡が、もっともよく知られている話でしょう。
じっさいには、海が割れたわけじゃなく、もっと浅い湖みたいなところを、葦を踏み分けつつ逃げたらしいんですがね(夢がないね)

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