STOR #080 変身! カーク船長の危機(最終回)

#スタートレック #ジャニス・レスター #入れ替わり #エンタープライズ #カーク船長

主人公 カーク船長  脇役 ジャニス

印象に残ったセリフ
スポック「エンタープライズの指揮官とは認められません。わたしはあくまでもあなたに反論するつもりです!」

ストーリー
遭難信号に応えて救援に向かったカークたちは、放射線を浴びて重態のジャニスと医師コールマンを収容する。ところが、カークの元同僚でもあるジャニスはカークを逆恨みしており、不意をつかれた彼は装置で2人の肉体を入れ替えられてしまう。カークに成りすましたジャニスはカークを抹殺しようと・・・。

感想(ネタバレ注意)
今回で、スタトレシリーズはおしまいです。
このエピソードの見どころは、
自分が女であるために宇宙船船長になれなかった、と
思い込んでしまったジャニスが、
カークと魂を入れ替えて、エンタープライズの船長になりすます
ところでしょう。

ジャニスの主張は、自分には船長になるだけの
素養があるのに、女と言うだけで
その地位に就けなかった、というもの。

日本の現状も似たようなものだなあ、と
ちょっとばかり、ゆううつです。
女が自分の上にいるということが、
がまんできないみたい。

そんな人たちがいっぱいいるから
女性天皇というのもいないのかな。
女系の天皇は、歴史的にいなかったというのが
理由なんだけど
歴史って、時代によって変わっていくものでしょう。

そりゃあ、女は出産や育児があるかも知れない。
しかし、そういうのは男の人も手助けしたりしてくれたら
だいぶ助かると思う。
企業のために人間がいるんじゃないでしょう?
それとも、子どもを産めと政府が言うのは、
経済発展のためですか(笑)

日本に住む一女性としては、
ジャニスの立場はめちゃくちゃよくわかる。
ちょっとばかり、イカれてたし
やったことは暴力的だったけど
自分がもし、男性だったら
あれもやりたい、これもやりたいって
想像することは、わたしだってあるもんね。

エンタープライズのみなさんは、
人格が豹変したカーク船長(実際はジャニス)を見て、
反逆心を持ちます。
カーク船長の性格がまるっきり違っていて、
顔を真っ赤にして怒鳴るシーンは、
ウイリアム・シャトナーの
演技力に感じ入りました。

だけどねえ。
はじめは装置で入れ替わったのに
なぜ、平常にしていて元どおりになるんだろう(汗)
いや、もうご都合主義は慣れましたが……(爆笑)

スポックさんが、精神融合でジャニスの正体を知り、
あくまでもジャニスに逆らうシーンが
わたしには印象的でした。

ジャニスさん、治療を受けたら
今度こそ、ちゃんと船長になれるとイイネ。

STOR #079 タイムマシンの危機

#スタートレック #エトス #時間旅行 #エンタープライズ #カーク船長

主人公 カーク船長たち  脇役 惑星サプレイドンの人々

印象に残ったセリフ
エトス「いかがです? 何か特別のお好みはあるでしょうか?」
カーク船長「できるだけ最近のものを」
エトス「最近。残念ですがその分野は僅かしかありませんな、需要があまりないので」

ストーリー
太陽の超新星爆発が起きるため、惑星サプレイドンの住人たちを非難させるために向かうエンタープライズ。上陸するがそこには誰もいない。やがて男が一人現れ、住人たちは皆タイムマシンで過去へ避難したという。やがてカークたちは偶然タイムマシンのゲートを通ってしまいそれぞれ地球の過去にトリップしてしまう。

[
感想(ネタバレ注意)
今回のエピソードの見どころは、
スポックの先祖返りでしょうね。
過去へ避難したサプレイドンの人々を追って
カーク船長が時の門に飛び込み、
そのまたあとを追って
スポックとマッコイが同時に5000年前の過去へ……。
そこでスポックは、珍しく
自分の制御が出来なくなるのでした。

スポックが感情的になったのは、驚きました。
マッコイに敵意を剥き出しにする。
ノベライズで知ってたけど
あんなひどいことを言うなんて……。
マッコイはよく耐えたなあ。

二人の間に割って入るのが、
専制君主に追放されたという美女、
ザラベス。
ひとりぼっちで冷たい氷河期にいた彼女は、
突然の訪問者を暖かく迎えます。

そんな彼女にホレるのがスポック。
最近、カーク船長より
スポックさんのほうが
「たらし能力」が強い気がしてきましたが
それにしても、今回も女性軍の一人として、
ザラベスさん、
露出度の高い服を着てましたね……
寒くないの? (爆)

スポックが変貌していくのを
観察して警告するマッコイと、
あっさりこの氷河期に順応しようとする
スポック。
いつもの粘り強い彼と
今の彼とはぜんぜんちがう。
もしかしたら、先祖返り?

だとしたら、地球人が先祖返りしないのは
なぜなんだー!
マッコイはぜんぜん、変わらんぞー!
原始時代の地球人らしく、
ヤリ持って野獣を狩りに行け~~~!!

それに、氷河期でも動物がいるのはふしぎ。
動物だけ食べてて、栄養がかたよらないのもふしぎ。
生肉たべてるのかな。
でも、スポックが食べてるのは
料理されてたみたいだったけどなあ。

住人が過去へ避難してしまったサプレイドン。
そこで疑問です。
未来の人間が、
過去の人間と結婚したら、
未来を変えてしまうのでは?

そもそも、時間旅行という手段があるなら
歴史ライブラリー施設なんて用はないでしょう。
見たい歴史は実地で見れる。
あ、旅行のセッティング施設なのかな。

今回は、わたしの大好きな時間モノでしたが
あまりにご都合的なエピソードでした。

STOR #078 未確認惑星の岩石人間

#スタートレック #リンカーン #岩石人間 #エンタープライズ #カーク船長

主人公 カーク船長  脇役 リンカーン

印象に残ったセリフ
スラク「殺すより、話しあう方がより論理にかなっている」
カーク船長「しかしこの場合、その論理では解決できません」
スラク「戦いで問題は解決されるべきではない」
カーク船長「いまは船の運命がかかっている」
スタク「(逡巡、首を振り)わたしは何者をも傷つけたくない」
スポック「その信念は、彼の基本的人格を成すものです」

ストーリー
無人の惑星を観測中、突然エイブラハム・リンカーンが乗船許可を求めてくる。本物そっくりのリンカーンは、カークとスポックを地上に招待する。実は、ある生命体が善と悪の観念を知るための実験としてカークたちを戦わせようとする策略だった。エンタープライズを人質にとられたカークとスポックは仕方なく戦うことに。

感想(ネタバレ注意)
今回のエピソードの見どころは、
善と悪の対立を岩人間にしかけられるところでしょう。
スラクの自己犠牲と勇気は、
異星人のものとはいえ、感動的です。

単純に、善と悪といっても色んな面があります。
スタトレの場合、善は「平和を愛する心」で
悪は「権力を愛する心」ということになるんでしょうか。
相手の悪辣さにくらべて、
カーク船長たちは、あくまでも誠実にコトをあたろうと
がんばってます。

ちょっと気になったことがありました。
ウラを見たリンカーンが口走った
「可愛らしい黒人の女性」
というセリフです。
差別用語を使ったと謝罪しているところをみると、
ニグロとか言ったんじゃないかな。
ウラは、言葉の差別はない、みたいなことを言ってます。
スタートレックでは、差別用語という概念がなくなっているらしい。

ことば狩りというフレーズが、
90年代に流行ったことがあります。
ある言葉に関して禁止されるのは
表現の自由をおかすものだというわけ。

言葉がなくなれば、概念もなくなる。
コンピュータ言語に「コンパイル」という言葉がかつてありましたが
こんにち、コンパイルなんてだれもやらないし
わかる人は限られています。
コンパイルの概念も、なくなるかもしれません。
言葉が消えれば、差別も消えるかもしれない。

今回のエピソードのテーマと、この問題をからめてみると、
ある概念を主張するのに、力づくでなければ、
相手には通用しないという考え方が、
両方にあるような気がします。

かたや、武器を取って戦い、優劣を競う。
こなた、圧力をかけて思うことを出来なくさせる。

戦いは無意味だとスタトレは言います。
なのに、戦いのシーンがやたらとあります。
ドラマとして面白いからです。

スタトレの連邦社会には差別はない、と言います。
なのに黒人の宇宙船司令官は、
わたしの知る限りいません。
DS9は、あまり視聴率が取れてるように
思えない。

圧力をかけなければ、権利は手には入らないのが
現状なのです。

STOR #077 惑星アーダナのジーナイト作戦

#スタートレック #ドロクシーヌ #ヴァナ #エンタープライズ #カーク船長

主人公 カーク船長  脇役 ストラート政府とトログライト

印象に残ったセリフ
ドロクシーヌ「では子どもを作るのも、7年に1度だとおっしゃるの?」
スポック「生物学的に見て、ヴァルカン人の身体はそのように出来ているのです。その時期になると、ほかの欲求はすべて消えてしまうのがヴァルカン人の特徴です」

ストーリー
ある惑星の植物が伝染病で絶滅に瀕し、エンタープライズはそれを防ぐジーナイトを運搬する任務を受けて惑星アーダナに向かう。アーダナは雲の上に暮らす支配階級のストラートと地下鉱山で働く労働者トログライトに厳しく区別されていた。どうやらジーナイトが発するガスが人体に影響し差別の原因になったらしい。

感想(ネタバレ注意)
今回のエピソードの見どころは、
雲上の都市に住むストラート人と
鉱山で厳しい労働を強いられている
トログライトの対立の話です。

この話ですぐわかるのは、
南アフリカのアパルトヘイト政策でしょう。
肌の色が黒いと言うだけで
隔離する政策をとっている白人と
それに対立している黒人の図式。

そういう話は、以前にも
「惑星セロンの対立」
でもありましたが、
アメリカにせよ日本にせよ
差別問題というのは
けっこう根深いものがあるようです。
だから、何度も同じテーマが
取り上げられるのでしょう。

スポックがドロクシーヌを
「たらしている」
のは意外でした。
「美しい女性に会うと
いつでも周期が崩れる」
だ、だいじょうぶなのかスポック!

毎回毎回、露出度の高い美女が出てきますが
衣装係も大変ですね(w
ドロクシーヌの衣装もだけど
ヴァナの衣装もそうとうエロい……(滝汗)

そして、カーク船長は今回も
ひとりで突っ走ってます。
命令違反はじぶんひとりで充分だとかなんとか……
いや、あんた。
内政干渉は、しちゃいけないのだよ。
艦隊の誓いをお忘れですかね。

本来の任務を忘れ、
差別するほうされるほう
お互いの文明・文化に干渉するカークたち。
そんな寄り道をするよりも
ジーナイトだけもらって、さっさと帰ればいいのに
ひとがいいのか、正義感が強すぎるのか
でもそういうのは余計なお世話だと思う。

お互いを地下に呼び寄せて
ストラート人の長官といっしょに
ジーナイト効果の実験をするカーク。
そりゃあ、時間が限られていたんだろうけど
あんまりにもむちゃくちゃなんじゃ……

長官とカーク船長が、取っ組み合いの大ゲンカ。
お互いを殺さんものと激しい組み合い。
ひとりヴァナだけが冷静。
なぜ?! 抵抗力があったのか?!

これだけ無茶なことをしても
なんとか丸く収まってしまう
さすが第三シーズンは違う(笑)

今回、珍しくもスポックの長い独白があって、
スポックのファンとしては、
ドキドキでした。

 

STOR #076 自由の惑星エデンを求めて

#スタートレック #セブリン博士 #惑星エデン #エンタープライズ #カーク船長

主人公 カーク船長  脇役 アダム

印象に残ったセリフ
スポック「科学が生み出したものに不安を感じるものは、ほかにもたくさんいます。
本能的な拒否反応ですね。すべて管理され、合理的にプログラム化された人間の社会、
それに対する生物としての本能的な嫌悪です。それで再び原始に帰り、楽園を求める」

ストーリー
エンタープライズは盗まれた宇宙船を追跡するが、船はオーバーヒートで爆発する。乗っていた人々をかろうじて収容するが、彼らは常軌を逸した科学者セブリンに先導されて伝説の惑星エデンを目指している”ヒッピー”たちだった。やがてセブリンが伝染病の保菌者であることが判明し、隔離したことから騒ぎが大きくなり……

感想(ネタバレ注意)
今回のエピソードの見どころは、
ヒッピーめいたアダムたちが
演奏会を開くところ、かな。

アダムの歌がうまいので、
わたしは聴き惚れてしまいました。
なんだかミュージカル形式なエピソードです。

スポックがこのヒッピーたちと心を通わせて
説得しようとするんですが
いちどは納得したような顔をしても
反抗心がやたらとある彼らのこと、
みんなの思惑をよそに、
惑星エデンへと向かうのでした。

指導しているセブリン博士は、
たいへん危険な病原体の保菌者で、
文明社会にいなければ
死んでしまうのです。

セブリン博士は、それを科学の呪いだと思い込み、
原始の惑星へ行けばなおる、
と思っているフシがある。

それにしても、ヒッピーたち。やたら歌がうまくて
感心します。
そして、そんなヒッピーたちのひとりに
「たらしこまれる」のが
カーク船長ではなく
なんとチェコフ!
レアな回だな。

ロシア人のチェコフにとって、
このヒッピーたちのありさまは
おどろきの種です。
無理もないと思います。

しかし、女の子に聞かれるままに
船のだいじなポイントを教えちゃうのは
軽はずみだったんじゃなかろうか。
昔の友だちだったとはいえ
向こうはすっかり、人が違ってる。

スポックとセブリン博士のやりとりも
なかなか面白かったです。
珍しく、カーク船長が
「小役人」扱いされてしまい、
スポックだけがセブリン博士を
説得できるということで、
その任にあたったわけですが、

スポックが、好意的にいろいろ言ってるのに、
つじつまの合わないことを言って
セブリン博士は、スポックの好意を拒絶します。
スポックとしては、残念だったでしょうね。

結局、不穏分子であるこのヒッピーたちに
振りまわされる乗組員。
いわゆる「エデン」を見つけるヒッピーたちでしたが
最後は、悲惨でしたね……

楽園を求めるのをやめるな、というスポック。
理想を求めるのをやめるな、ということでしょう。
理論だ理屈だと口にしつつも、
彼は優しいなと思います。

STOR #075 6200才の恋

#スタートレック #レイナ #アンドロイド #エンタープライズ #カーク船長

主人公 カーク船長  脇役 フリント

印象に残ったセリフ
カーク船長「ライタリンを隠したり、手間取らせたのもこのためか。はじめから企んでたんだな。だからわたしとレイナを二人きりにして、レイナの感情を目覚めさせようとしたんだ。そしてこれから自分が取って代わる」
フリント「はじめから私のモノだ。そのように創った。レイナは私の妻だ、同じ不死身だ! きみの一時的な感情など問題ではない、しょせん無駄なものだ」
カーク船長「無駄なもの? 無駄だというのか。自分でも利用しておきながら……!」

ストーリー
エンタープライズで伝染病が発生。カークたちは特効薬のあるという無人惑星に向かう。しかしそこには地球人のフリントが住んでおり、他にもう一人レイナという美女がいた。カークたちに対して敵意を表すフリントは、レイナとカークの関係に執着する一方でカークたち引きとめようとしたりと、不審な行動が続く。フリントの経歴を調べると……

感想(ネタバレ注意)
レイナの死は、このシリーズ屈指の見どころです。
カーク船長は、倒れ伏したレイナを見て
スポックに問いかけます。
「なぜだ!」
スポックは、答えます。
スポック「あなたを愛していました。それに、ミスタ-・フリントのことも。教師として、また父としても。
その感情の相克に耐えきれなかった。そして彼女は急激な感情の芽生えを、制御できなかったんです。
ふたりのどちらも、傷つけたくなかった。
愛の目覚めにより人間になり、愛の苦しみによって死んだのです」

なんという詩的な表現でしょう!
スポックは、地球の詩人(T.S.エリオットとかバイロンとか)
の素養もあります。
徹頭徹尾、観察者としてその場にいたスポックだからこそ、
こういうセリフが出てくるんでしょう。

マッコイは言います。
「きみには理解できんだろうなスポック。しかしカークよりむしろきみに同情するよ。
きみには愛や情熱の力が、永久にわかるまい。
その歓びも、その苦しみも。
規則を踏みにじり、理性をも失い、ただそれに賭ける気持ち。その瞬間にだけ生きる。
それはきみには絶対、出来ないことだ、ま、ある意味では倖せなのかもしれんがね」

地球人の情熱の力を賛美しているマッコイ。
スポックだって、情熱の力は知っているはず。
理詰めで考えているヴァルカン星人の部分と
感情で考える地球人の部分があるんですから。

マッコイは、スポックのそんな立場を知ってるのに
意地が悪いんじゃなかろうかと思ってしまいます。
太陽のように輝く情熱ばかりが情熱じゃない。
月のように冷たく輝く愛もまた
ひとつの愛の表現でしょう。

平安時代の日本人は、
月に託して愛を語ったものです。
その意味では、ヴァルカン星人と
似たところがあるかも知れない。
情熱も、抑えて耐えて忍びつつ、
告白するのが美学だった。

スポックは、最後にカークと精神融合して
カークの記憶を消去します。
スポックもまた、耐える愛を知っているのでしょう。
なんとなくBL的だが……

STOR #074 消滅惑星ゼータの攻撃

#スタートレック #ミラ・ロメイン #謎のエネルギー体 #エンタープライズ #カーク船長

主人公 カーク船長  脇役 ミラ・ロメイン

印象に残ったセリフ
ミラ「またアレが、戻ってきます!」
カーク船長「どうしてわかる?」
ミラ「わかるんです。ここにいれば、殺されます!」

ストーリー
小惑星メモリー・アルファには惑星連邦の歴史や科学知識の記録がすべて保管されていた。しかし強い光を放つ奇妙な嵐に襲われて小惑星は全滅し、さらにはエンタープライズまでもがその嵐に襲われる。その嵐は実は生命体の集団で、ホストとなる適当な肉体を捜していた……

感想(ネタバレ注意)
今回は、美人さんが主役みたいなものでした。
美人というと、通常、カーク船長がセットですが
今回は、チャーリーの恋と船の危機がセットになってました。

このエピソードの見どころは、チャーリーの恋の相手
ミラ・ロメインが、なぞの生命体に乗っ取られ、
エンタープライズのみなさんを殺しそうになるところでしょう。

なぞの生命体にエンタープライズが襲われたとき、
ミラは失神してしまい、マッコイの治療を受けます。
ミラはそれ以来、予知能力があると言い出し、
チャーリーはそれを宇宙病と思い込んでしまいます。

チャーリーったら、カーク船長より
不器用な恋のしかけをミラに試みています。
思えば、恋愛上手《たらし》なカーク船長と
それまで機械と装置で頭がいっぱいだった
技術主任のチャーリーでは、
女の子への扱いは違って当然です。

そんなわけで、ミラが宇宙病ではなく、
生命体に乗っ取られたとわかったチャーリーが
命がけでミラを救おうとするところは、
ちょーカッコイイと思いました。

触ったら殺されると拒絶するミラ、
近づこうとするチャーリー、
止めるマッコイ。

スポックは、今回あまり活躍しませんでした。
カーク船長が、ミラにとりついた生命体に
話をつけようと必死になってましたね。

ところで、この生命体は10人の魂が集まっている、
ということになっています。
10人ということは、それぞれ脳波も違っているはず。
個性も違うはずなのに
ミラひとりの脳波と同調するって、
シナリオに無理がありませんかね?

歴史的資料はぐちゃぐちゃにするし、
ひとの人生も奪おうとするし、
この生命体は、
ひとつにまとまってしまったためか、
論理的にも破綻している気がします……(滝汗)

それはそれとして。
ミラに恋するチャーリーの、真摯《しんし》な努力が
実を結んで、ミラは助かり、
カーク船長は、
珍しくスポックもマッコイもチャーリーも
ミラへの意見が一致したと喜んでました。

恋は人を強くするというお話です。

 

STOR #073 無人惑星の謎

#スタートレック #謎の女 #細胞破壊 #エンタープライズ #カーク船長

 

主人公 カーク船長  脇役 ロジラ

#スタートレック #謎の女 #細胞破壊 #エンタープライズ #カーク船長

主人公 カーク船長  脇役 ロジラ

印象に残ったセリフ
カーク船長「(ロジラは)おそらく立派な人格者だったんだろう」
マッコイ「しかも美人だ」
スポック「美は単に一時的なものです。それより、この女性の知性は美以上のものだと思いますね」
カーク船長「(エンタープライズに連絡し)、きみの意見に異議があるな」
スポック「そうですか?」
カーク船長「美しいものは、美しいよ」

ストーリー
わずか数千年前に形成されたにも関わらず大気圏を持つ不思議な惑星を発見したエンタープライズ。調査班を惑星に派遣した途端、突然エンタープライズが消えてしまう。実はエンタープライズにある女が現れ、一千光年の彼方に飛ばされていたのだ。惑星に上陸したカークたちの前にも同じ女が現れ……

感想(ネタバレ注意)
考えてみると、とてもかなしいお話です。
たったひとりで前哨基地を守るロジラ。
そして、侵入者とまちがえられるカーク船長たち。
攻撃されたカーク船長は、やむなくロジラの保存されていた
コンピュータを破壊しますが……

今回のエピソードの見どころは、ラストシーンです。
さんざん、「あなたに触らせて」
と、アブナイ台詞を吐いていたロジラですが、
その意図するところが見えてきたとき、
悲しい惑星の末路も露見するのです。

わたしは、最後のメッセージをつげるロジラの
知的なことば使いと品の良さに
しびれてしまいました。
ロジラだって、人を殺したいわけじゃない。
ただ、司令官としての責務が、
彼女を気の進まない任務に
駆り立てていたのです。

それまでロジラは、幽霊のように
カーク船長たちを追い回しては
「あなたのためにやってきたのよ」
と、思わせぶりな言葉をかけます。
こんな美人に言われたら
ふらふら~~っとなりそうです(おい)

そんなカーク船長の受難は見どころですが
もうひとつ見どころがあります。
ドキドキ感のはんぱない、
エンタープライズの修理です。

エンタープライズの反物質炉への
安全装置が破壊されてしまい、暴走する船。
このまま放置していたら
クルー全員の命にもかかわる。

自ら志願して、反応炉の磁場修理にたずさわった
チャーリーは、必死で磁場を修正しようとしますが
すでにエンタープライズは秒読み爆発寸前です。

うまく磁場が修理できない!
自分を放り出してくれ!
叫ぶチャーリー、
あくまでも「作業を続けろ」と突き放すスポック。
チャーリーは自爆一秒前で
修理を完了しました。

「ありがとうぐらい言ってくれ」
思わずこぼすチャーリーに、
「そんな必要があるのか?」
あくまで冷静なスポック。
ここにマッコイがいたら、
激高することまちがいなし(笑)

ということで今回は見どころが二つありました。
ロジラが美人なのがよかったです。
ちなみにゴジラは放射能を吐きます(爆)

 

 

STOR #072 長寿惑星ギデオンの苦悩

#スタートレック #オデイン大使 #惑星ギデオン #エンタープライズ #カーク船長

主人公 スポック  脇役 オデイン大使

印象に残ったセリフ
オデイン大使「ミスター・スポック、記録にはちゃんとギデオン捜索の要請となっておる。それに従って我々は、あらゆる方法で実行した」
スポック「要請はしましたが、その記録とは多少内容が……違うと思われますが?」
オデイン大使「(部下が耳打ちする)まさかきみは、我々が故意に連邦とギデオンとの間に、論議を起こそうとしていると思わんだろうな?」
スポック「そうではありません、この際われわれも論議などする気はありません。そちらの記録を云々する気も、全くありません。ただ前に使ったわたしの言葉の意味が正確にご理解頂けなかった可能性がある、それを言いたかっただけです」
オデイン大使(椅子から立ち上がり)「ミスター・スポック、きみは宇宙船の乗組員だ。職業上多くの機械や装置を駆使して任務を遂行する、そうじゃないかね?」
スポック「はい、そのとおりです」
オデイン大使「しかし外交問題をさばく唯一の道具は、ことばだ。それを使用するには、意味を明確にすることが最も肝要」
スポック「そのとおりです。わたしも科学者の一員として当然、職業上定義の明確な表現を常に心がけています」
オデイン大使「それなら結構。その意味でも今後ことばの選択には、さらに細心の注意を払ってもらいたい(座る)」

ストーリー
同盟への参加要請をするため、カークは惑星ギデオンに向かう。ところが、カークは9分間の記憶を失い、気づくとエンタープライズそっくりの船の中にいた。実はギデオンは無病と長寿のため人口が爆発的に増加、そこで住人を大量に殺害して調整しようと計画し、その実験のためにわざわざカークを誘拐したのだった……

感想(ネタバレ注意)
今回のエピソードの見どころは、大使とカーク船長のやりとりでしょうね。
自然な出産を奨励した結果、
人口がめちゃくちゃ増えまくって、
惑星ギデオンは、人しかいなくなりました。
ためにカーク船長の保持している珍しい病気の抗体を使い、
人口を制御しようとする大使。
カーク船長が説得しても、聞こうとしません。

スポックは、オデイン大使からいたぶられてしまいます。
周囲の乗組員は、激高します。
でも外交問題では、怒ったら負けですからね。

惑星ギデオンのやったことは、
人道的にどうかと思います。
考え方を変えれば、自分を制御できるはず……。
避妊だって、もっとやりようがあるはずなんです。

この問題を考えてみると、
日本における人口減少とギデオンの問題は、
似たところがあるような気がします。
ギデオンは、自分の信念のために
人口を抑えられないし、
日本は、自分の生活のせいで
人口が増えない(汗)

子どもを育てるだけの財産がないから
子どもを産まない……という人がいる日本人。
子どもは自然に任せて、財産は考えない
ギデオン人。
どちらがおろかなのかはわかりかねますが
どっちも、先のことを考えてない点では
いっしょかもね。

自分の娘を犠牲にしてまで
人口爆発を食い止めようとする
ギデオン大使は、
ある意味、崇高とも思えるけど
もっと根本的なことを変えなければ
おなじことの繰り返しじゃなかろうか、
と思うのは、
わたしだけなのか(汗)

今回もカーク船長、
女の子といっしょにデレてました。
この第三シーズンになってから
女性とのデレデレシーンが多くなったという
噂はほんとうでした(滝汗)

心配したスポックが
艦隊司令の命令を無視して
カーク船長を救いに来るけど
もしかして、余計なお世話だったかもしれない(笑)

なんであれ、ギデオンの将来は、
大使の娘さんに託されたのです。
ギデオンの教育を充実させれば
根本解決になるんじゃないか、
と思うのは、
わたしだけでしょうか。

STOR #071 惑星セロンの対立

#スタートレック #人種偏見 #差別 #エンタープライズ #カーク船長

主人公 カーク船長  脇役 ロカイとベレ

印象に残ったセリフ
ベレ「これは失礼した、船長の権限をおかすつもりはない。しかしこちらも、任務であることを了承してほしい」
カーク船長「そちらの任務とは? それに何の権限で」
ベレ「わたしは反政府活動取締局長だ。ロカイは反逆罪で有罪を宣告された。だが逃亡した。面会させてもらいたい」
カーク船長「いま医務室にいる。だがエンタープライズに乗っている以上、きみも規則に従ってもらう」

ストーリー
ある惑星から盗まれたというシャトルを収容するエンタープライズ。中にはセロン惑星のロカイという、顔の色が黒と白の異星人が乗っていた。やがて反政府活動局長ベレと名乗る者が政治犯ロカイの身柄を渡すように要求してくる。彼らは顔の色が左右反対であることを理由に部族間で人種差別があり、争っているのだった。

感想(ネタバレ注意)
今回のエピソードの見どころは、
エンタープライズを支配したベレに対抗したカーク船長が
自爆命令を実行しようとするシーンでしょうね。
ドキドキでした。

早くアリアナス星の細菌汚染を滅菌しなければならないのに
トラブルを巻き起こすベレ、
そして船の乗組員を扇動しようとするロカイ。
ロカイは、政治犯の逃亡者なので
ベレはロカイを目の敵にしています。

セロン人の争いの原因は、
顔のどちら側が白か黒かという偏見によるものだ、
と知ったスポックは、
種族間の感情的な対立が、過去のヴァルカンにもあったこと、
惑星の滅亡を逃れられたのは、
理性を重んじることがだいじだと
悟ったからだ、と
セロン人に説教を垂れます。

スタートレックの中では、
この人種偏見問題は、もっとも多く扱われていて、
このエピソードはそのいちばん判りやすい話でしょう。
「顔のどちらかが黒いか白いか」
は、まさに「白人と黒人」という問題を
連想させます。
スタトレの連邦に加盟していないセロン人には、
連邦の高い理想は理解できません。

もし、セロン星が連邦に加盟していないのなら
艦隊の誓い(不干渉命令)がある以上、
カーク船長たちは
異文化に干渉しちゃいけないのでは、
という人もいます。

思うに、誓いを守りたくっても、
相手が干渉をしてきたら
ムリな場合もある。
今回はセロン人がふたりとも、
カーク船長のエンタープライズを奪おうと
やっきになってましたっけ。

強烈だなと思ったのは、
セロン人の顔。
あんなに顔半分がきっちり別の色になってるのを見ると
たしかに、色が違うだけで差別するのは
馬鹿げてるよなと言う気になります。

日本人どうしでも、
言葉が違うとか、習慣が違うとかで
差別することもある。
広島人に対しては、昭和30年から40年の間、
「息をしたら放射能に汚染される」
とドクターが言っていたらしい。

無知は偏見の温床です。
オープンマインドに生きること。
そして、平和を重んじることが
大切です。