3月26日の朝日新聞のコラムで、チキンラーメン逸話が載ってました。
シリーズでお送りします。
今回のチキンラーメン逸話、第3話でとりあえずおしまいなのですが、
最後にイノベーションという切り口でこの発明品について
語っている方の話をします(前後編に分けます)。
西口敏広(としひろ)さん、武蔵大学客員教授。専門は組織間関係論、だって。
彼の言うには、
(2019年3月26日朝日新聞より 引用開始)
インスタントラーメンは、大成功したイノベーションの一つです。即席麺を作る加工
技術の発明よりも「安くて簡単ですぐ食べられる」という、それまで気づかれていなかっ
た広大なマーケットを開発した意味が大きいと思います。
世界への広がりやその速さは、生み出した安藤百福さん
が思っていた以上だったのではないでしょうか。
(中略)
(戦後すぐから1960年はじめは)軍国主義や全体主義で
押さえつけられてきた様々な能力が、産業だけでな
く、文芸や映画などの芸術でも一気に花開いた時期です。
国内外で市場が急拡大していたので、発明がニーズに合え
ば、ものすごくもうかる時代でもありました。
(引用終わり)
いわゆる、高度成長期の話ですね。
とにかくがむしゃらな時代だった昭和30年代から40年代。
戦後はおわった、というわけで、いろんな商品が巷を席巻しました。
「おかあさんはやすめ」
という、晩ごはんの用意もいろいろバリエーションが出てきた時代です
(ちなみに おかあさんはやすめとは、
お……オムライス
か……カレーライス
あ……アイスクリーム
さん…サンドイッチ
や……焼きそば
す……スパゲッティ
め……目玉焼き(麺類)
のことで、母親が比較的作りやすいメニューのことです)。
チキンラーメンも、この時代に合った商品。
主婦が大歓迎したのはいうまでもないのですが、
最初はまったく、売れなかったのは
『まんぷく』 でも放送されていました。
次回、日本のイノベーションの影響力と、今後の問題点を
かいつまんでお話ししますね。