コラム:四種類の文字

 日本には、四種類の文字がある。
 漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字。このうち、ローマ字は英語を意識させるので話題にしない事も多いが、外国人にほかの三つを説明すると、たいていの人は、
「日本の漢字は、ひらがな・カタカナより『あとに』できた」
 と思うらしい。
 彼らは漢字からひらがな・カタカナができた、といわれると、非常に驚くのだそうである。
 最近では、日本のことを知っている外国人も多くなってきているから、数は減ってきているかもしれないが、それでも漢字やひらがな・カタカナは、外国人には異国情緒たっぷりである。
 
 ひらがな・カタカナは、どちらも姉妹文字と呼ばれるほど関連性がある。平安時代にできたもので、ひらがなは女性、カタカナは男性が使うものとされていた。実際、昭和のある時期までは、カタカナが公用語になっていた。
 日本では、小学六年生までに、1,000文字知っているという。
 わたしの記憶に寄れば、昭和のあるコンピュータ技術者の話で、日本人は漢字やひらがな・カタカナに労力を割きすぎて、大事なことを学んでない、これからの教育はローマ字だ! とするひとがいたらしい。しかし漢字やひらがな・カタカナなどは、そんなに悪役なのだろうか。
 まず、漢字の意味や発音が複数あることを学び、世間にはいろいろな意味や概念があることを、無意識に知る。
 これは大事なことだと思う。
英語は、文字が記号化しており、表意文字である漢字とは本質的に違っている。英語も、もともとは絵から発生したと聞いているが、漢字とはまるで違っている。
 漢字から複数の意味を感じ取り、膨らみのある内容を想像するのが、漢字の利点であるとわたしは思っている。膨らみがないとは言わないが、わたしにはどうも外来語には、「カッコイイ」とか「イケてる」といった、表層的なイメージがつきまとい、日本のオリジナルと化した漢字の持つ重厚さが薄いような気がする(これが偏見であることは、百も承知である)。
 漢字・ひらがな・カタカナを使いこなし、漫画に絵として表現したりもする日本人の柔軟さは、四種類の文字を学ぶところから来ているに違いない。

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