記憶にございません!

三谷幸喜のコメディ映画『記憶にございません!』、
義母と一緒に見ました。
ただの理想物語でしかない映画だけれど
ふと、胸に迫るものがあって
涙が出て来ました。

史上さいてーの支持率を誇る黒田啓介内閣総理大臣。
官邸から民衆にあいさつに出たら、石を投げつけられ
頭にあたって記憶喪失に……。
ところが、その直後、黒田は性格が正反対に。
嫌われ者だったのに
思いやりと決断力のある、
人間的成熟度のある男になっていたのです!

秘書官は、そんなかれに、
「記憶を失ったことは伏せて、公務に就け」
と無理難題。
次々おしよせる波瀾万丈のストーリー展開に、
ハラハラさせられ、笑わされ、
最後にジーンとくる、さすが三谷幸喜。

まったく、政治をこんなふうに料理するとは……。
三谷幸喜の才能と
目の付け所には、感心しちゃいます。
義母も、映画内の国会シーンを注視していました。
(いつもなら、テレビ放送は決して見ないんだけどね 笑)

この映画、アマゾンプライムで無料放送中。
お早めにどうぞ。

赤毛のアン(映画版)

今日は映画のお話。
『赤毛のアン』です。
ドラマ版とは違い、ほのぼのとした味わいでした。

ちょうど最近、夕方NHKで、『花子とアン』(朝ドラ)を再放送しています。
それと比較しつつ、義母と見ていました。
花子というのは、『赤毛のアン』の翻訳者、村岡花子。
花子は、腹心の友蓮子さんに、
滋養の薬としてワインを飲まされてしまいます。
アンのストーリーと似てます。
「いちご水だと思い込んでるけど
あれってワインだよね?」
義母は、『花子とアン』を思い出してコメントします。
アンが、腹心の友ダイアナに、いちご水だと思って飲ませたのが
ワインだったから、さーたいへん、というシーンです。

原作どおり、ダイアナの母親が激怒して、
ふたりは引き裂かれてしまうんですが、
ダイアナの両親がいないあいだに
ダイアナの妹が猩紅熱(しょうこうねつ)になり、
アンがテキパキ彼女の命を助けて
ダイアナの母親が大感激する、というところ。

いつ見ても、スカッとするストーリー展開です。

プリンス・エドワード島の美しさは、
じゅうぶん見応えがありました。
わたしも一度は、訪れてみたい。
輝きの池とか、見てみたい!

いつになっても、アンの感受性の豊かさには
感心してしまう今日のわたしでした。

 

 

ディズニー三昧(アラジン)

今日でディズニー100円セールの話はおしまいです。
義母が通院したり、わたしが通院したりで忙しく、
午後、徹子の部屋を見てから映画を見て、
その後、食事という手順だったので、
時間も押していました。
徹子の部屋が、まえの12時ごろにあればよかったのにね。

というわけで、『アラジン』です。
今回の話は、3作品のなかで一番面白いと思いました。
ランプの精ジーニーが脳天気でおしゃべりで陽気でイカれてる!
主役はアラジンとジャスミンのはずなのに、
まるでジーニーが主役みたいでした。

アラジンは、こそ泥のドブネズミと呼ばれています。
だけど、自分が飢えているのに、子どもが飢えているのを見ると、
追い立てられ、やっとの思いで食べられるはずのパンも、
子どもにあげてしまう。美しい心ばえの人です。(ハンサムだし)。

それが、ひょんなことから魔法の洞窟へ入ることになり、
ランプを持って帰ります。
悪知恵を働かせて、願いごとを3つ以上、叶えてもらうという
とんでもない場面もありましたが、そこはアラジンの知恵がなかなかだな、と感心できる作り方です。

いろんな意味で、面白い作品でした。
今まで3作のなかでは、いちばん古き良きディズニーらしかったのではないでしょうか。
絵の描き方とか、話の作り方なんか、見てると特に、そう思いましたよ。

ジーニーの声を原語では、ロビン・ウィリアムズがやっていたらしい。
さもありなん。

ディズニー三昧(ライオンキング)

前回に引き続き、11月5日までに見たディズニー映画のレビューです。
『ライオンキング』は、劇団四季がミュージカルをやっているということで、
非常に楽しみにしていました。
見たことがないと思ってたら、「あれ、知ってるぞ、この話」
どうやら、忘却していたらしい。

再見して、最初に見たのは、CG版でした。
不気味の谷でしたねー。最初はかわいいと思ってたけど、だんだん暗くなるし。
30分も見ていたら、夫が、「アニメの方がいいから、そっち見ろ」
切り替えて、100円はらって同じものをアニメ版、見ましたよ。
ストーリーも歌も、すっかり同じなんですが
迫力が、違う。
すごいぞ。さすがディズニー。

ストーリーは、王座を狙う叔父によって、ふるさとを追われた王子シンバが、父の仇である叔父を倒す話。
よくある復讐ものですが、この話は「ズートピア」と違って、明晰なストーリー展開。
雑味のない演出が光りました。
生命の輪、というところが、ヒンズー教臭いかもしれないし
そもそも、ストーリーの背景が、ちょっと聖書的でもある。
雲が出てきて父親が助言を与えるあたりは
映画『スーパーマン』のパクリかなとも。

このライオンキング、手塚治虫の『ジャングル大帝』の影響をモロうけているという話がありました。
手塚治虫は、修業時代、ディズニーを攻略するために、『バンビ』を百回以上は見たらしいです。
お互い、影響し合ってるんですね。
そういえば、宮崎駿は、TRPG『スペオペヒーローズ』のストーリーをパクったとしか思えないけど
どうなんだろうか。

ともあれ、ライオンキングは、アニメがオススメです。

ディズニー三昧(ズートピア)

10月末頃、夫は言いました。
「11月5日までAmazonプライムでディズニー映画が100円だよ!!!!」
なので、ディズニーを数本見ました。
まずは、『ズートピア』から。

作家をしているネ友からのオススメだったので、超期待していたのです。
ストーリーは、臆病うさぎさんが、なんでも夢が叶う大都会、ズートピアで夢だった警官になり、
なぜかずる賢い詐欺師のきつねさんと組んで悪と戦い、これを倒すという単純極まりないお話。
差別への示唆もあり、昨今のトランプさんによって、分断されたアメリカの状況を考えてみると、
娯楽なのにけっこう深いですね。

ただ……。
いまひとつ……
雑然としている、というか、ノれないというか……。

ストーリーは単純なんだけど
細かいところが明晰じゃないんですよねえ。
登場人物がみんな、動物なのはまあ、いいとしても
この動物がみんな、かわいくないし。

手がかりを掴むまでのストーリーに、雑味がありすぎるんですね。
ディズニーにしては、不手際かもしれない。
ランクからいうならABCDFとあったら、Dぐらいかなぁ。期待外れだったから。
ディズニーも、たまには失敗するのね、と思った
今日のわたしでした。