北海道旅行 最終日

北海道旅行7月30日04

30日(土)は義母不調でした。
足が釣るということで、漢方薬を買い、
29日は3回も起きて薬を飲んだと義母。

そのため、予定していたビール工場見学は中止しました。
夫は、「『銀の匙』ファームも見に行きたかったなあ。
白い恋人工場も見に行きたかったなあ」
と残念そう。

結局、10時にチェックアウトするまで
なにもしませんでした。
北海道のテレビで『北欧女子オーサの見た日本の不思議』という
漫画エッセイの話をやっていました。
作者のスエーデン人オーサちゃんの日本発見について、
特集が組まれていたのでした。

今度、古本で見かけたら買ってもいいかな。

昼はlaviというスープカレー専門店で
店長おすすめのチキンスープカレーを食べました。
義母は、マトンの肉でスープカレーでした。
ライス・辛さ・スープの種類が選べます。
ライスは150g(小)から200g(中)、大と選べます。
わたしは中を選びました。
辛さは普通(1)から、カレールーの「辛」(5)まで。
家族全員は、(5)を選びました。

マトンの肉がどのように供されるのかと
思っていたら、ソーセージ形をしているのね。
ライスにスープをかけて食べていると、
義母は、スープの中にライスをぶっこんでました。
「それは違う!」
夫が言うと、
「こっちのほうが、食べやすいもの」
義母はむくれています。

午後いっぱいは、お土産を買ってスーパーラウンジで
2時間まったりすごしました。
スーパーラウンジは、1回利用にひとり1500円ほどかかりますが
わたしたちはイオンゴールドカードのため
無料で利用できました。

スーパーラウンジのフリードリンクで用意されていた
やまぶどうのジュースがめちゃくちゃ美味しかった!
帰ったら義母の足はパンパンに腫れていました。
しっぷだらけになった足を引きずりつつ、
みんなでベッドに飛び込みました。

楽しかったです!
北海道へは何度も行ってますが
行く度発見がありますね。

 

北海道旅行 2日目(29日):そのほか

北海道旅行7月29日03

フラワーファーム富田 にて
カットメロンとラベンダーソフトを食べました。
カットメロンは、夕張メロンです。果肉がオレンジ色で美しく、
果肉がジューシー。皮付きで、一口大に切ってあり、
木のフォークで食べます。
果肉が適度に熟していて、甘くておいしかった。
ラベンダーソフトはラベンダーの匂いたっぷり。淡い紫色がステキ。
畑のラベンダーも、ラベンダーの匂いがすごいです。
農園に入るなり、モワッとかおります。
ソフトの味は、ラベンダーの匂いとともに、甘さも適度で
さわやかでした。

足が痛い義母は、畑の見えるベンチに座ります。
キンセンカ、マリーゴールドやサルビア・ベゴニアなど花にまったりするわたしたち
ラベンダーは遅咲きです。早咲きのラベンダーはすでになく、
中咲きのラベンダーは、黒っぽく枯れかけていましたが
遅咲きのラベンダーは、花弁も生き生きしています。
ことしは、ラベンダーの終わるのが早かったらしい。
中国人が多かったです。
ここにもイスラムの女性がいます。
CFを張りました。

主な観光はこれだけ

夜は回転寿司のつもりだったのですが義母体調不良でとりやめになりました。
アパホテルの地下の居酒屋「根室食堂」へ
刺身盛り合わせ ソイ刺身 帆立バター焼き 花咲ガニなど食べました。
ソイとはメバルの一種の北海道弁らしい。
白身で味が濃かったです。
ハイボールと宮崎マンゴー果実酒ロックで飲みます。
料理がなかなか来なかった。料理人が一人しかいなかったので
てんてこ舞いしていたらしい。

行く予定だった回転寿司店は、平気で1時間待ちなのだと夫は言います。
「根室食堂」は、宿泊客は20%引き。
ただし、品揃えはそれほど豊富ではなかった。
義母のきらいな鳥料理(から揚げやつくね串など)がありました。

北海道なんだから、もっと海鮮の種類がたくさんあるとよかったのに。
おにぎり(梅版と鮭版)を注文したらその大きさがでかかったです。

北海道旅行 2日目(29日):青い池

北海道旅行7月29日02
美瑛町青い池到着、標高500メートルの高さにあると添乗員さん。
なぜ青いのか、科学的に説明付かないそうです。
去年までは、駐車場がなくて砂利道をトボトボ行かなきゃならなかったけど
今年からはすぐ近くに駐車場や売店、トイレが出来たとのこと。

80メートルぐらい歩いて池の方へ。
舗装された道には、蓮の葉が植わっている。トンボが飛来していた。
「蓮の葉が小さい」と義母、「標高500メートルの高さだからね」と夫が言います。
この蓮の葉のしたに、コロポックルがいるんだよね。
ウエディングドレス姿の女性がカメラウーマンをひきつれて
青い池方面へと向かいます。こんなところで結婚写真(もしかしてCM?)……
イスラムの女性もいました。薄紫のチャドルを身につけています。

右の方に折れると、おお、青い池!
乳白色に青く染まる、これはほんとに青い!
林立するカラマツが白い!
池の水は、さざ波ひとつ立っていません。
夢中で写真を撮りました。
メロンソーダのような青い池。白濁した青さが
自然のものとは思えません。

カラスなど生き物の姿はなく、目の前に広がる池は、
小さくとも妖精が住んでいるような
神秘な色合いでございました。
カラマツの白さが、青い水とコントラストを醸し出します。
とある写真家が、ここを見つけて写真集に出したそうですが、
写真で見るより、実物を見る方がぜったいいいですね。

この水は飲めませんので、念のため。

そのまま売店の方へ向かいます。
青い池まんじゅうと青い池ソフトがあります。
青い池まんじゅうは、ソーダ味なのだそうです。
どちらも、青い色をモチーフにしていました。
青い池ソフトを食べている人が、けっこういました。
バイクで来ている人もいます。
サイクリングコースや自転車用の立て掛け器具も用意されていました。
「どこへ行ってもトイレの便座が熱い」と夫がコボします。

青い池を見ながら、気持ちが軽くなってきました。
未来に夢を描ける池です。

 

 

 

北海道旅行 2日目(29日)ワイン試飲

北海道旅行7月29日 第一日目(ワイン工場)
8:30出発。5時おきして、朝食は札幌スタバのサンドイッチでした。
スタバでネトモの日記を読んでいました
貨幣を払うのに法律で数量限定があって、
「貨幣は、額面価格の20倍までを限り、法貨として通用する」とは知らなかった。

というわけで、いよいよ今日、青い池なのです。観光の行程は、

1)ワイン工場
2)昼食
3)青い池
4)フラワーファーム富田行き

今日は、7月29日に行ったワイン工場までをお話しします。

待ち合せ場所で8;:30に現れた60代男性添乗員さん。
バスに ショートケーキ が用意されているっていうから
ワクワクして期待していたら、ただの消毒液(ショウドクエキ)でした。
天気は曇り。冷房車でした。

添乗員説明始まる  現在24°c
岩見沢パーキングエリア(PA)停車。ここにばんえい競馬があったといいます。
PAでここにあったばんえい競馬の道産子は、筋肉質でたくましい感じ。
なぜか展示されていたアンモナイトのモニュメントの写真を撮りました
シマエナガのぬいぐるみ、かわいかった!

高速道路降りたら牛を乗せたトラックが先を走っていました。
ドナドナ!
ワイン工場 富良野で作られたぶどう100%が特徴です。
赤ワイン・白ワインを試飲。ポートワイン(白)は、ワイン通の夫も知らなかったと言います。
ポートワインは、ちょっとブドウの味が強い感じです。美味しかった!
試飲したワインは、どれも美味しかったです。
ぶどうジュースも旨かった。

ワイン工場隣で昼食チーズフォンデュとハンバーグ食べる
チーズフォンデュは、チーズが丸いフランスパンの中で溶けていて、
そこにジャガイモやブロッコリーなどを浸してたべます。
今までの旅行でこれがいちばん良かったと義母大満足。
チーズフォンデュもこってりしていて、じゃがいも入ってるのか、と思ったら
いや生クリーム入ってるとのこと(土産物屋のレトルトパウチで判明)

北海道旅行 1日目(28日):食レポ

北海道旅行 2022.7.28
12:30 北海道着
キャビンアテンダントの女性が、スカートだったりパンツだったりしています。
着いた途端、すごく歩きました。
見渡す限り店が並んでいます。広いし客は往来するし。
新千歳空港は老人には厳しい設備です。義母は足が痛くなりました。

JR電車で札幌へ
荷物を持って歩くのは大変でした。
昼食を札幌のフードコートで食べます
フードコートでは冷房が効いていて、軽音楽が流れていました。
平日だというのに、この混雑ぶり!
子連れの団体などが多かった。老人はあまりいなかったと思いました。
となりの席で、パソコンを開いて仕事をしているビジネスマンもいます。

北海道味噌ラーメン専門店『大心』だけがかなりの行列になっていて
列の最後に夫が並びます。
20分ほど経ったらできあがり。
すり鉢の白ごまを摺ってラーメンに入れます。
ごまのいい匂い! こってりとしていて、味噌がちょうどいい辛さ。
チャーシューはたっぷりありましたが、もやしがほとんどなくて、義母はがっかり。

そのまま地下鉄に参ります。
エレベータやエスカレーターが電車の出口付近にありません
義母はすっかり、バテてしまいました。
この日から札幌のアパホテルで休むことになってます。
古いホテルで、3人泊まれるはずなのに、1人分だけソファベッド。
「騙されたみたい」夫は不機嫌に。

夜はすすきの生ラムジンギスカン専門店「山小屋」
ここにはエゾシカ肉があるそうです(食べなかったけど)
カウンター席のみで狭かった(客席は2畳ぐらい)
予約なしだったけどぎりぎりセーフだったらしい。
次の予約なし客は断られておりました

店員さん二人 白いエプロン 黒いスウェット姿で痩せてる
二人とも忙しげに立ち回っています
ラム肉は、めちゃくちゃ美味しかった!
肩ロースとふつーのラム肉を食べました。
弾力があって肉汁がジュワッ!
羊独特の香りがしてました。
明日はワイン試飲です!

わたしと宗教(01)

まえに、家の宗教が浄土真宗で
夫と義母が真言宗で
わたしがクリスチャンだ、
という話をカクヨムでしたら、
「そ、それってどういうこと?!」
というご質問がありました。
長い話でつまらないでしょうから
興味のない方はスルーしてください。

広島は、安芸門徒というだけあって
浄土真宗が一般的です。
先祖代々、真宗を信じてるって人も多い。
このあいだ、カトリックの法王ベネディクトさんが
広島に来たときには、
「おれたちは真宗だから、あんなのいらん」
というおっちゃんの声もありました。

それだけ熱心な信徒が多いのですが、
義母は、縁があって真言宗を信仰するようになり、
夫もそれにならって真言宗に入りました。
わたしも、一時期、真言宗のお寺の住職から
お経を授かって、写経に励んだこともあります。

そんなわたしがクリスチャンだと名乗っているのは、
両親がクリスチャンだからです。
聖書の有名な部分はすっかり暗記していますし、
教会の人と一緒に、
詩編とかイザヤ書とかの詠唱を
やったこともあります。

中学生の頃、いじめられっ子をかばって友だちになったとき、
「悪に対して悪で報いず
かえって善をもって悪に勝利しなさい」
というイエスのことばを信じたので、
ケンカもしなかったし
告げ口もしなかったし
ずーっとやられっぱなしでした。

クラスは、みんな、わたしをいじめられっ子から
脱却させようとしたようですが
わたしは、いじめっ子が謝罪しなかったこともあり
意固地になって心を閉ざし
本ばかり読んでいました。

ある日、図書係の子が、わたしに言いました。
「萩尾望都の『百億の昼と千億の夜』って知ってる?」
その言い方が、わたしの生き方を否定するような言い方で
カンにさわったので読まなかったのですが

高校の時に、この本を読んで、
愕然としました。イエスが悪者だったのです。
イエスとは何者なのか。
自分の信仰はどういうものなのか。
そこから、わたしの旅がはじまったのです。

義母よ、なぜ笑う

台所に立っていると欲しくなりませんか? ティッシュペーパー。
特に朝。暖かいお湯で皿を洗ったあと
洗い桶に入れていると、
鼻からたれるひとしずくの洟水……。

そこでわたしは、大声で叫びます。
「洟紙くださいっ!」
義母、大笑い。
「ティッシュペーパーのことを洟紙なんて」
「なんでー? 洟水が垂れてきたら、拭かなきゃ……!」
「でも洟水に使う以外にも、使うでしょ? 口を拭くときはどう言うの?」

「ふつーにティッシュって言うけど……」
「そらみなさい」
笑い転げている義母であった。
なにがそんなに可笑しいの?
わたしにはサッパリわけわからん。

今日も台所に立って、またしても洟汁が出てきたので、
洗い物を中断して洟をかんでいると、
「あんたは、決まって洗い物のときには
洟が出るのね」
義母が、うれしそうに話しかけてきました。
ほっとけ。

べつに、皿洗いがイヤだというわけじゃない。
もちろん、つらいことはたしかだが
サボる口実ってわけでもない。
たぶん、アレルギーがあるから、
鼻が湯気に反応しているだけ。

わたしは、朝食のコーヒーカップを手に取って、
ゴシゴシこすります。
湯気がもわっとたちのぼる。

コーヒーカップのほかにも、
ヨーグルトかきまぜボウルも洗うし
白いパン皿も洗うし
コーヒーメーカー瓶も洗うし
グラノーラ用のボウル皿も洗う。

手早く洗えばすぐ済むけれど
毎回のように洟が出るのは困りもの。
義母は大笑いしているけど、
内心ではイラついているかもしれないね。

洟水と同時に、どうしようもなく出てくるのが
尿意とか便意です。
皿を洗っていると、決まってこの二つが出てきます。

「おトイレ行きますっ」
と言い置いて、
台所をすっ飛んでいくのが可笑しいと、
義母はまたもや、大笑い。

生理現象に対して
イライラガミガミ言われるより
笑われた方がまだましです。
義母がネアカでよかったよ。

グリーンピアせとうちへ行って来た!

03/18、03/19と一泊旅行で呉の
グリーンピアせとうちへ行って来ました!

目的は、牡蠣三昧ごぜん(晩ご飯)。
牡蠣の炊き込みご飯、牡蠣の土手鍋、カキフライ、
酢牡蠣……
ぜんぶで12個ぐらい、牡蠣を食べたでしょうか。
一般の広島人は、そんなに牡蠣を食べる機会がありません。
牡蠣って高いからね。

このかき三昧ごぜんでいちばん美味しかったのは、
殻付蒸し牡蠣!
蒸籠(せいろ)の中に、殻の付いた牡蠣が3つ入っていて、
蒸し上がったところを食べるんですね。

殻付牡蠣なんて、家ではぜったいに食べられません。
というのも、貝柱を取るための器具が、
家にはないからです。
スーパーストアでも売られてない(器具も、殻付牡蠣も)。

だから、ゴツゴツした灰色の牡蠣殻の中に、
ぷりっぷりの牡蠣が入っているのを見て、
「おーっ!」
燃えましたね。
ちょうどよく蒸されて、汁がじゅわっとにじんでいます。

牡蠣殻をよく観察すると、
でこぼこしていて、岩とか石とかに似ている。
外はごつくて、まるでガタイの大きなゴリラですが、
中身はやさしくて、まるまるとした貝。
真珠のような色ですが、
すそは黒く縁取られています。

牡蠣殻の中に滴っているその汁を、
「あちち、あちち」
殻をつまんですする楽しさ。
しょっぱいような、甘いような、
牡蠣の身の味が口いっぱいに広がります。
これに酢醤油をつける!
もう、たまらん!

しばらく牡蠣殻をすすっていると、熱さがとれてきます。
そこへ、テーブルの上に牡蠣殻をのせる。
護岸工事か、道路工事か。
いままでごちそうの並んでいたテーブルが
むざんな有様に……。

だけどわたしはかまっていない。
蒸籠に手を伸ばして、二つ目の牡蠣をGetする。
そして、あちち、あちちと言いつつ、
三つ目を食する。

スカッとした生ビールを感じつつ。
かき三昧ごぜんのメイン・イベントを終わります。
ああ、牡蠣をこんなに食べられる、
平和な一日に感謝。

伊勢旅行(その7/7)

その後、妹たちとわかれたわたしと夫は、有り余った時間を
どうしようかと途方に暮れました。
大阪の夜行バスの時間まで9時間ちかくあったんです。
大阪まで2時間半で着くから、正確には6時間ぐらいかな。
「先生のところへ、おじゃましよう!」
なんて言ったら、先生ひきつって、

「内宮さん、見に行こうか? せっかくだし」
そうだね。伊勢と言えば内宮、外宮(げくう)。
外宮へはかなりしょっちゅう行けるけど
内宮は縁が遠いから。

ところが、駐車場がないんだな、これが。
日曜の午後ということで、観光客がおおかったらしい。
どうにか、内宮から遠い駐車場にとめて、
数百メートルの距離を歩いて参拝。

足が棒になったものの、観光地らしいいろんな景色を眺め、
写真に撮り、お土産を買い、そして大阪へ旅立ちました。

大阪に帰る途中、夫が、「大阪らしい食事がしたい!」
と言いだしました。そしてふと、
「そう言えば、スーパーマーケットのぎゅうとらで
伊勢うどんの汁(つゆ)を買うのを忘れてた……」

大阪の難波にまで進出している伊勢うどん。
夫は、この汁と讃岐うどんをあわせた料理が大好きなんです。
もっとも、先生をあちこち引きずり回した上に
買い物にまで付き合わせるわけにも、いかないのは
たしかですが。

列車の中で、わたしと夫がどう葬られたいか、という話題で
盛り上がりました。
夫は、個人の宗教と先祖の宗教を尊重するのがうちの家風なんだから
死んだら先祖の宗教式に葬られるのがスジだというのです。

わたしは、言いました。尊重するって、理解するってことじゃないの?
しかし夫にとって尊重とは、ありのままを受け容れることのようでした。
だって、どんなものでも、完全に理解することはできないのだから。

何はともあれ、樹木葬はいい案です。わたしもそれは、
賛同しました。
大阪では、串カツとビールと角チューハイを飲み、
気分が悪くなってへたばったりしました。
そのため、予約以外のブログ更新はできませんでした。

伊勢旅行(その6/7)

墓参りに行く前に、父の勤め先を見学
ということで、その施設の前に来たのはいいんですが
中に入ることができない。
「これは、どういう施設なの?」
甥が、妹に言っている。
「重度の知的障害者のための施設なの」
と、妹が言うと、甥は両目を見開いて、
「すごい仕事をしていたんですね!」

驚いた甥のほこらしげな様子に、わたしは胸が
ぐっとなるのを感じました。
これまで知らなかったこと。
それを知らされて、自分が何者かが
少しずつわかってくること。
なんだか、うらやましい。
わたしには、父は相変わらず、
謎の人だから。

施設の中には入れないので、そのままお墓へ参ります。
着いたとき、草ボウボウの実家を思い浮かべ、
「恥ずかしいです」と言うわたしに、先生が、
「だいじょうぶ」
先生が言ったとおり、うちの実家の墓は、きれいになってました!

「来たついでにやっとこうと思って」
義弟が、誇らしげに言いました。
わたしは、思わず拍手しました。
「素晴らしい! 立派!」

義弟の家の墓掃除をするなら、
ついでに嫁の墓の掃除もしようって心意気。
しかも、今までそれを黙ってるなんて、
なかなか、しゃれてる。
よかったよかった。
心配していたことは、杞憂だった。
わたしは、一気にホッとしました。

しかし、帰るときにわたしは甥に聞きました。
「おじいちゃんの死の真相は、聞いてない?」
「あー、脳のトラブルで。初めて聞いてショックです」
「それは、おばあちゃん。おじいちゃんの話は?」
「いえ……」
「じゃあ、お母さんから聞いた方がいいよ。わたしからは言えないから」
「ご助言、ありがとうございます」
甥は、義弟の方へと向かいます。

先に立って歩く妹に、
「あんた、まだおじいちゃんの話、してないんだってね」
「え。ああ、あれ。もうほとんど忘れちゃって」
「あ、そう。ショックだわ。じゃわたしから甥に手紙、書くけど、いいのね?」
妹は、びくりとしました。
「わたしだってそんなことはしたくない。自分でちゃんと言うのよ」
けじめだからね。