美容皮膚科でレーザーを当ててもらって、10日が経った。
2月2日の施術直後、顔は正直ひどいものだった。火傷のような赤い跡が点々と残り、義母には「まあ、みっともない!」と叫ばれた。あの一言はけっこうショックだった。でも逆に、そこから火がついた。洗顔を丁寧にして、処方された軟膏を欠かさず塗り続けた。
そして10日目の朝、鏡を覗くと、あれほど目立っていた跡がきれいに消えていた。
「どんなものよ。美人になったでしょ」
胸を張って義母に報告すると、彼女はしばらくわたしの顔を見て、涼しい顔でひとこと言った。
「美人じゃない」
「え~」
「あんたは可愛いの。美人じゃないの」
なるほど、そういうことか。確かに義母に悪意はない。むしろこれは、彼女なりの愛情表現なのかもしれない、と思うことにした。
夫はといえば、「以前にも増して可愛さが爆上がりしてる」とウキウキしている。喜んでいるのはわかるが、そのあとに余計な一言が続いた。「だいたいね、頭が大きいし、身長は160センチないし、体重も50キログラム台だし、腰もくびれてないし」と指を折りながら数え上げる。ほっといてくれ、と思う。
さて、シミのほとんどは消えたものの、薄いものはまだ残っている。今後はハイドロキノンを朝に塗り、夕方はトレニチンと混ぜて使うのが日課になる。地道なケアが必要らしい。
念のため、トレニチンのパッケージを確認しようとしたのだが――見当たらない。鞄をひっくり返し、部屋中をかき回したけれど、どこにもない。困り果てて美容皮膚科に電話すると、スタッフの方が穏やかに言った。
「冷蔵庫に入れているのでは?」
……そうだった。トレニチンは冷蔵保存と言われていた。
薬袋を冷蔵庫から取り出す私を見て、夫が大笑いした。「美容皮膚科のスタッフのみなさん、キミをそそっかしいって思ってるよ」。
美人でもなく、落ち着きもない。それがわたしらしい。
それでも、シミは確実に減っている。あとは、このコツコツとしたケアを続ける根気が、果たして自分に備わっているかどうか。それだけが、今の課題だ。



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