10日 25年広島エイト倶楽部上映会(上)
2025年10月29日に行った上映会。15分の休憩を挟んで4時間あまり鑑賞しました。
15作品あったのですが、最高と思うものを2作品選び、その2作品の詳細を、ひとりの人物(または木)に焦点をあてて書くことにしました。一つ一つの作品については、
note
https://note.com/aslia/n/n39a4cdd6dddd
以降に書いてあります。
1)「満月と風景を両方きれいに撮る」野村正人
アンケートでは、これが一番だと記しておきました。
「満月と勇気」
広島エイト倶楽部の上映会。
最初の作品は、野村正人さんの「満月と風景を両方きれいに撮る」だった。
画面に、ぼやけた月が映った。
ビル、建物など、風景はクリア。
でも、月は、ぼんやりしている。
野村さんは、ビデオ初心者だという。
「難しいんです。月に焦点を合わせると、風景がぼやける。その逆もまた然り」
野村さんのナレーションが、会場に響いた。
少し、照れているようだった。
「それで、広重の浮世絵を思い出したんです。あの絵は、夕方の満月を描いていた。ならば、夕方なら上手くいくのでは、と」
画面が、夕方の風景に変わった。
でも、やはり、月はぼやけていた。
野村さんは、笑った。
「失敗しました」
会場から、笑い声が起きた。
でも、それは、優しい笑いだった。
拍手が、起こった。
私は、失敗を恐れている。
でも、野村さんは、失敗を笑い飛ばした。
アンケートに、こう書いた。
「ユーモアがあり、一番心に残りました」
帰宅後、空を見上げた。
月暈だった。
野村さんの、あのぼやけた月を思い出し、一句。
月光は 風景に満ちて野村の眼 捉えた美しさ心に刻む
コメントを残す