ファンタジーの源流 その2 宗教とファンタジー

 ファンタジーの源流には、宗教も深くかかわっています。特に仏教・キリスト教は影響力が強いと感じます。

 

 古い日本人は、友人が出来ると「縁が出来た」と言いますが、これは仏教用語です。ちなみに「自業自得」「一蓮托生」といった古い四字熟語も仏教用語。

 

 『教養としての落語』(立川談慶)によると、落語の原典は仏教の聖典『醒睡笑』から来ていると言います。落語は古典にもなりました(新作もあります)。

ライトノベルにおけるファンタジーでは、異世界に転生するという考え方そのものが、仏教的という考え方もあります。輪廻転生は仏教(もとはそのオリジナルとなったバラモン教)からの引用です。

 

その一方で、日本におけるファンタジー、とくにラノベ界隈でのキリスト教の影響力は、それほど強いようには思えません。教会やシスターが出てくるからってキリスト教ってわけでもないですから。(ちなみに「目からウロコ」は聖書からの引用です)。しかしその中でもインパクトがあったのは、アニメ『エヴァンゲリオン』。あれってすごく宗教臭くありませんか? キリスト教を知っているのでなおさらそう思うんでしょうが、使徒って聖書ではペテロやパウロといった人間ですし、百歩譲って天使だとしても、あんな形はしていない。

 

 天使という考え方、実はキリスト教から来ています。天使は、神の言葉を伝える使いだからです(ちなみにここでの神はひとりきりです)。なので、天使を人間が使うことは、まずムリです。天使は人間を下に見ているので、使われるなんてお断りするはずです。

 悪魔との契約、という考え方もキリスト教的です。西洋は契約社会なので、信仰も神との契約(その証明書が聖書)という考え方をしてます。悪魔は現世利益と引き替えに、死後の魂を要求する。神はキリストへの信仰と引き替えに救いをもたらす。この図式に則って、ダンテは『神曲』を書きました。

 次回はSF・ホラーです。大人気のクトゥルフ。読んだことないんだよな……TT


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